ファイルのバックアップのためにDuplicacy (GUI)とrcloneを利用しています。
基本的にはDuplicacyを利用して、動画ファイルのようにファイルサイズが大きいものだけrcloneでバックアップしています。
バックアップツールに求めること
バックアップは「プライバシー」、「バックアップの手間」、「リストアの手間」、「金額」のバランスを考える必要があります。
プライバシー面で信用できる
バックアップしたファイルは暗号化された状態でアップロードされている方が安心です。
あと、個人的にはオープンソースであることは絶対条件ではありませんが、その方が望ましいです。DuplicacyのGUIはオープンソースではありませんが、CLIはオープンソースです。rcloneは完全にオープンソースです。
自動化できる
いくら簡単にバックアップできたとしても、自動化していなければ忘れてしまうこともあるでしょう。
DuplicacyはWindowsの場合、Windows Serviceとしてインストールしてしまえば、あとはGUIで設定したスケジュール通りにバックアップしてくれます(詳しくはGuideの"Install as Windows Service"に書いてあります)。
rcloneは現在自動化していませんが、バックアップ用のPowershellスクリプトを実行すればすぐバックアップできるように設定しています。
rclone sync C:\BackupDir remote:current --backup-dir remote:archive -v --transfers 32 --fast-list
rcloneでバックアップしているフォルダは更新頻度が低いものが多いので、手動でも大きな問題はないだろう、という判断です。rcloneのスクリプトはDuplicacyで自動的にバックアップされます。
バックアップの保存先を指定できる
DuplicacyもrcloneもGoogle Drive、Azureなどど多くのサービスに対応しています。僕はBackblaze B2を使っています。
低コスト
Backblaze B2は大量のファイルを保存していても非常に安いです。
rcloneは完全に無料で、DuplicacyのGUIは初年度20ドル、それ以降は年5ドルです。
CLIであれば完全に無料で利用できます。
リストアが楽
全てのファイルがバックアップできていても、いざ必要になった時にそのファイルにアクセスできなければ本末転倒です。
開発が停止してもリストアできる可能性が高いオープンソースのツールを選ぶのが無難です。クローズドソースでも、リストア用のオープンソースのプログラムが公開されている場合がありますが。
Duplicacyだけではない理由
Duplicacyだけでもいいんでしょうけど、「動画ファイルはデデュープの効果も大してないからrcloneを利用している」と言ってる人がDuplicacyのForumで何人かいたので、その真似をしています。
rcloneは何かと便利なツールなので、使い慣れているといいでしょう。
rcloneだけではない理由
rcloneは--backup-dirオプションなどを利用すればバックアップ用途でも利用できますが、元々はファイルを同期するために開発されたツールという認識です。
一方、Duplicacyはバックアップ用に開発されたツールなので、圧縮やデデュープもしてくれますし、自動化もGUIで簡単にできます。パフォーマンス面でも自分の環境ではrcloneより安定している気がします。
他に検討したツール
ArqBackup
Arqも評判はいいですが、DuplicacyはLinuxでも使えますしオープンソースなので、Duplicacyの方がいいかなと。
Duplicacy CLI
DuplicacyのForumを見ていると、「CLIでいいじゃん」っていうコメントを見ることがありました。
確かにCLIで問題なければそれでもよかったのですが、CLIでバックアップを自動化する手間を考えるとGUIの方がいいという結論に至りました。
基本的なことは簡単に自動化できるはずですが、Logファイルの設定とかについて考えていたらめんどくさくなってGUIのライセンスを買いました。
あと、GUIではグラフが表示されるというのもいいです。
その他CLIツール
Duplicacyのリポジトリに他の主要なツールとの比較が載っています。
全て試したわけではありませんが、一通り調べた結果、Windowsでバックアップを自動化したい場合はDuplicacyが一番よさそうだと感じました。
LinuxだったらBorgとかも検討していたと思います。